
オオアカゲラ(Dendrocopos leucotos)— 日本の森林に生息する大型のキツツキ
オオアカゲラは、日本に生息するキツツキの中でも比較的大型の種で、特に落葉広葉樹林や混交林を好む森林性の鳥です。体の模様が特徴的で、黒と白のコントラストに加え、腹部の赤色が美しいキツツキの一種です。
1. 基本情報
- 学名:Dendrocopos leucotos
- 英名:White-backed Woodpecker
- 分類:キツツキ目 キツツキ科
- 全長:約28~31cm
- 翼開長:約50cm
- 体重:100~150g
- 分布:ユーラシア大陸の広い範囲(ヨーロッパ~東アジア)、日本では北海道・本州・四国・九州に生息
- 生息環境:落葉広葉樹林、針広混交林
2. 特徴
外見
- 全体的に黒と白のコントラストが強い。
- 腹部は赤く、オスは後頭部に赤い斑点がある(メスにはない)。
- 背中には白い斑があり、「オオアカゲラ」の名前の由来となる。
- アカゲラ(Dendrocopos major)と似ているが、オオアカゲラの方が大きく、背中の白色部分が広い。
鳴き声
- 「キョッ、キョッ」と短い声で鳴く。
- 繁殖期には「ケレレレレ…」と長く続くドラミング(木を叩く音)を出す。
3. 生態と行動
食性
- 主に昆虫(甲虫類、アリ、蛾の幼虫など)を食べるが、木の実や果実も食べる雑食性。
- 樹皮の下に潜む虫を探し、くちばしで木を叩いて捕食する。
- 冬場には樹液をなめたり、果実(ナナカマドやカエデの実など)を食べることもある。
繁殖
- 繁殖期は4~6月頃。
- 枯れ木や柔らかい樹木に巣穴を掘り、3~5個の卵を産む。
- 両親が交代で抱卵し、約2週間で孵化。
- ヒナは巣立つまで約3~4週間かかる。
行動と飛び方
- 木の幹を垂直に移動しながら餌を探す。
- 「ドラミング」と呼ばれるリズミカルな木を叩く行動を行い、縄張りを主張する。
- 飛ぶときは「波状飛行(上下に揺れるように飛ぶ)」をする。
4. 日本での観察
- 北海道から九州まで広く分布するが、特にブナ林などの落葉広葉樹林に多い。
- 樹齢の古い森林に生息することが多いため、都市部ではほとんど見られない。
- アカゲラと間違えられることが多いが、オオアカゲラの方が背中の白色部分が広いのが特徴。
- ドラミングの音が大きく響くので、鳴き声や音で存在に気づくことも多い。
5. 保護状況と人との関わり
保護状況
- 日本では絶滅危惧種ではないが、森林伐採による生息地の減少が懸念されている。
- 古木や枯れ木を利用するため、適切な森林管理が必要。
文化的な影響
- 日本の森林に深く根付いた鳥であり、野鳥観察者の間では人気のある種。
- キツツキの仲間の中でも大型で、観察しやすいことから研究対象にもなる。
6. 近縁種との違い
種類 | 特徴 | 主な違い |
---|---|---|
オオアカゲラ | 背中が白く、腹部は赤色、後頭部が赤い(オスのみ) | 日本の広葉樹林に生息、アカゲラより大きい |
アカゲラ | 背中は黒白のまだら模様、腹部が赤い | より一般的に見られる、日本全国に分布 |
アオゲラ | 緑色の背中、顔に赤い模様 | 日本固有種で、より低地にも生息 |
まとめ
オオアカゲラは、日本の森林に生息する大型のキツツキで、落葉広葉樹林を好みます。**黒白のコントラストのある体色と赤い腹部が特徴的で、ドラミングを行うことで知られています。**森林の昆虫を食べる重要な役割を果たしており、特に古木が多い環境に生息します。都市部ではほとんど見られませんが、ブナ林や広葉樹の多い森林では比較的観察しやすい種です。
ギャラリー
オオアカゲラ(オス)













オオアカゲラ(メス)




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