
ミコアイサ(Mergellus albellus)— 「パンダガモ」と呼ばれる美しい冬鳥
ミコアイサは、冬に日本へ渡ってくるカモの一種で、特にオスの白と黒の独特な模様から「パンダガモ」とも呼ばれています。小型のアイサ類で、潜水して魚を捕るのが得意な種類です。
1. 基本情報
- 学名:Mergellus albellus
- 英名:Smew
- 分類:カモ目 カモ科 アイサ属
- 全長:約38~44cm
- 翼開長:約56~69cm
- 体重:約450~650g
- 分布:ユーラシア大陸北部で繁殖し、冬はヨーロッパ、アジアの温暖な地域へ渡る
- 生息環境:湖沼、河川、湿地
2. 特徴

外見

- メスや若鳥は、頭部が茶色で、体は灰色。オスに比べると地味な色合い。
- くちばしは短めで、先が鋭く、魚を捕まえやすい形をしている。
鳴き声
- 基本的にあまり鳴かないが、求愛時には「クククク」といった低い声を出すことがある。
3. 生態と行動
食性
- 主に魚を捕食する潜水性のカモ。
- 他に、水生昆虫や甲殻類、小型の貝類なども食べることがある。
- 水中に潜って素早く獲物を捕らえることが得意。
繁殖
- 繁殖期は5~7月頃。
- ユーラシア北部の森林地帯にある湖や湿地で繁殖。
- 樹洞(キツツキが開けた穴など)に巣を作る珍しいカモ。
- 1回に6~9個の卵を産み、約26~28日で孵化。
行動と飛び方
- 潜水が得意で、水面を泳ぎながら突然潜ることが多い。
- 飛ぶときは素早く直線的に飛び、翼の羽ばたきは速い。
- 単独や小さな群れで行動することが多く、大きな群れは作らない。
4. 日本での観察
- 冬鳥として、10月~4月頃に日本の湖沼や河川で見られる。
- 特に本州中部以北の湖やダム湖、湿地などで観察しやすい。
- 群れでいることもあるが、比較的小規模なグループで行動することが多い。
- 魚を捕るために潜水する姿が観察できる。
5. 保護状況と人との関わり

保護状況
- 日本では絶滅の心配はないが、生息地の環境変化により減少傾向。
- 湿地の開発や水質汚染が影響し、数が減る可能性が指摘されている。
- 環境保護活動や湿地の保全が、ミコアイサの生息維持に重要。
文化的な影響
- 「パンダガモ」として親しまれ、バードウォッチャーに人気の高い鳥。
- 冬になると、湖や河川で観察されることがあり、観光地でも注目される。
6. 近縁種との違い
種類 | 特徴 | 主な違い |
---|---|---|
ミコアイサ | オスは白黒のコントラストが特徴的 | 魚を主食とする潜水ガモ |
カワアイサ | 頭が緑(オス)、大型のアイサ | ミコアイサより大きく、河川に多い |
ウミアイサ | カワアイサに似るが、冠羽が長い | 海岸や湾でよく見られる |
まとめ
ミコアイサは、冬に日本へ渡ってくる**美しい白と黒の「パンダガモ」**で、主に湖や河川で見られます。潜水して魚を捕る習性があり、湖沼や湿地で観察しやすい冬鳥です。オスは白と黒のはっきりした模様が特徴で、メスは茶色と灰色の落ち着いた色合いです。日本では冬季限定で見ることができる貴重なカモの一種で、バードウォッチャーに人気があります。
ギャラリー
ミコアイサ(オス)






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